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フッ素について
2025.5.01
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赤羽の歯医者「医療法人社団歯友会赤羽歯科 赤羽診療所」の瀬沼です。
今回は「フッ素」についてお話いたします。
フッ素の働き
皆さんは、フッ素という言葉を聞いた事はありますか?
「虫歯予防に良いのは知っているけど、ネットではデメリットもいろいろあって使うのは不安…」という方も中にはいらっしゃると思いますので
今回は、歯科医院でよく聞くフッ素について詳しくお伝えしていきます。
まず最初に、フッ素の働きについてです。
フッ素の働きは、大きく分けて3つあります。
①歯の質を強化する
フッ素が歯の表面(エナメル質)に取り込まれ、虫歯に強い(溶けにくい)歯を作ります。
②再石灰化を促し初期の虫歯を修復する
フッ素によって唾液中のカルシウムやリンを取り込みやすくし、初期の虫歯の進行を防いだり歯を修復することが出来ます。
③虫歯の原因菌を抑制する
虫歯の原因菌の力を弱め、菌が放出する酸の生産を抑制します。
歯科医院でフッ素塗布を始める時期と頻度は?
〈フッ素塗布を始める時期〉
フッ素塗布のおすすめは、上下の前歯が4本ずつ(合計8本)生えてくるころの1歳前後です。
この頃になると、離乳食から糖分の高い飲食物を摂取するようになり虫歯になるリスクが上がります。
「歯磨きを嫌がっていて、磨き残しがないか心配」「甘いおやつを食べており虫歯が心配」などの心配があれば、虫歯予防に始めて見るのが良いでしょう。
また、虫歯になりやすい乳歯の奥歯が生えた後(2歳半頃)は積極的にフッ素を塗布することが大切です。
永久歯が生え揃う14~15歳頃までは定期的にフッ素塗布を行いましょう。
〈フッ素塗布の頻度〉
歯科医院で行うフッ素は高濃度で持続時間が長いため、3~6ヶ月に1回の頻度で塗布すると良いです。
年齢別フッ素濃度と歯磨剤の使用量
歯科医院でのフッ素塗布とは別に、毎日のお家での歯ブラシも虫歯予防に欠かせない1つとなります。
ですが、子どもと大人では歯磨き粉の種類(入っているフッ素の量)や使用する量が異なりますので注意しましょう。
世界保健機構(WHO)では、
・歯が生え始めてから2歳→900~1000ppm(1~2㎜程度、米粒程度)
・3~5歳の幼児期→900~1000ppm(5㎜程度、グリーンピース程度)
・6~成人・高齢→1400~1500ppm(2㎝程度、歯ブラシ全体)
が推奨されています。
※歯みがき後は少ない水の量で1回だけうがいをすることで、フッ化物が口の中に長く留まり、虫歯予防の効果が高まります。
フッ素は危険というのは本当?
フッ素とは、世界保健機構(WHO)で安全性が認められている成分です。
フッ素は、私たちが普段食べている物や飲料など様々なものに含まれているミネラル成分なので適正な量であれば身体に害を及ぼす成分ではありません。
では、フッ素中毒とは何なのでしょうか。
身体に害のない食物や薬でも、過剰に摂取してしまうと身体に支障が出てしまう事があります。フッ素もそれと同じで、1度に過剰な量を摂取してしまうと腹痛や吐き気などの症状が出たり、高濃度のフッ素を長期摂取してしまうと斑状歯や骨硬化症などを引き起こしてしまう可能性があります。
ですが、結論から言うと急性中毒を招く可能性はかなり低いと言えます。
フッ素で急性中毒を招く量は、体重1㎏あたり2㎎のフッ素量を目安に計算します。
そうすると、20㎏の子ども(4~5歳頃)の場合で、40㎎摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があると言えます。
市販で売っている洗口剤(225ppm)を180ml(18回分)を1度に飲み込むと症状が出ることになりますが、1度に180ml飲み込むというのは現実的ではないため中毒を起こす可能性は低いと言えます。
また、歯科医院でも3~4ヶ月に1度の塗布、お家でも低濃度のものしか使用していないのでフッ素中毒の心配はありません。
とはいえ、事故を引き起こさない為にもお子様の手の届かないところで保管しておくのが良いでしょう。
最後に
フッ素は、乳歯や生えたばかりの永久歯を守ってくれる大事な働きをしています。
日頃のお家でのセルフケアを欠かさず行い、定期的な検診でフッ素塗布やむし歯が無いかのチェックをして健康的なお口の中を保っていきましょう!
お口のことでお困りの方は、赤羽の歯医者 医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 赤羽診療所にご相談ください。
赤羽歯科赤羽診療所は、JR赤羽駅 徒歩6分 南北線志茂駅 徒歩7分
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